長生きの秘訣

森下 健
(もりした たけし)



額田記念病院院長


東邦大学医学部卒・S37年。
東邦大学医学部入局・S38年
東邦大学医学部内科第一講座教授・S64年
大船中央病院院長・H10年
H18年6月、額田記念病院院長就任

医学博士
内科学認定医
循環器学専門医

▼いかに元気で長生きできるか
2012年11月19日、社団法人 鎌倉法人会主催の鎌倉生涯学習センターでの医療講演会から

 「息を止めると苦しくなる」それは炭酸ガスがたまっているので、呼吸をしなさいと頭の中枢から命令を出しているのです。
 「階段を上ったりするとドキドキする」これは、足の筋肉に酸素を送りなさいと心拍数を早くして知らせてくれているのです。
 このように、『行いに対して対応する働き』が人間の体の中にあります。
 ある年齢に達すると、心のフィードバッグ(我慢強さ)がかからなくなり、若いときは「こんなことをしてはいけない」とブレーキがかかるのに対し、年齢を重ねると「こんなことぐらい」とちょっとおごった心が出て来て、頑固老人、暴走老人・・・とわがままになってきます。
心のフィードバッグをかけることが大切であり、そのかけ方は非常に難しいことですが、日頃から一つ一つのことを丁寧に心がけて生活することで安定してきます。
 免疫という言葉は、皆さん耳にされていると思いますが、簡単に言うと、外から入ってくるものに対して、自分以外の異物(敵)を認識して、やっつけてしまおう!という仕組みです。気を安定させるには、免疫力をつけることが大切です。
 年を重ねると免疫力が弱まってきます。出不精になったり、引きこもってしまったりすると、免疫力が弱まり、体内の敵・味方の分別がわからなくなってしまいます。心や体の衰えと戦って行くには、積極的に外に出ていくことが大切です。
 外に出て新しい刺激を受ける事によって、免疫力をつけて行く。このように、前向きに生きて行く気持ちが『行いに対して対応する働き』を活発にし、免疫力も上がっていくことになります。
気持ちの持ち方が健康で長生きできる人生を支えるのです。
 また先生は、日常生活で具体的に実践できる予防法などを教えてくださいました。
  • 血圧を下げておく。
    脳梗塞、脳溢血、心筋梗塞のもとや、血管系の病気の予防に。
  • お風呂に入る前にコップ1杯の水を飲む。
    お風呂に入ることによって、かなりの水分が蒸発し血液が濃くなり、血圧が高くなります。脳梗塞などの予防に。     
  • 寝る前にコップ1杯の水を飲む。
    寝ている間に寝汗をかき、体の水分がなくなってくるので、その補給に。
  • 足の血管が膨らんでいる人は、ほおっておかない。
    肺梗塞症、肺血栓症になるかもしれないので、予防しなければならない。お風呂で湯船につかった時わかるので、血管を見てみるとよいとのこと。
 最後に、鎌倉医師会は日本で一番古い歴史を持っており、現在12の病院がありますが、ほとんどが百年の歴史を持っています。額田記念病院は大正9年にでき、創立者の額田晋先生は森鴎外の最後の主治医だったとのお話もしてくださいました。健康でいる為の心構えと役立つお話に会場の皆さんも熱心に聞き入っていました。
・ここに掲載した記事は、2013/2/12 社団法人 鎌倉法人会広報誌 「なぎさ」 第125号に載せられた記事です。(http://www.kamakura-houjinkai.jp/)
額 田 記 念 病 院